装備について
今作では装備品は全てDISCで統一されています。
このシステムも最初から今の仕様だったわけではなく、 色々と試行錯誤の上決定しました。 というわけで今回はディアボロを助ける 装備関係について書こうと思います。長いです。 初期の段階ではスタンドDISCと武器が完全に別モノとして考えられており、 例えば「アヌビス刀」を攻撃に、防御には「鎖つきガクラン」、能力に 「ザ・ワールド」を装備する…といった具合です。 全ての装備アイコンを描く必要があったり、そもそもそんなに 武器の種類とか考えられないし特殊能力も似たり寄ったりになるのではないか…等と 問題点が多く、このアイディアはすぐ行き詰まってしまいました。 そこでやはりジョジョと言えばスタンド、幸い6部にスタンドをDISC化という 素晴らしいアイディアがあったので、これを利用しない手はないだろう! という事で「装備品はスタンドDISC」という大前提が決定しました。 これならアイコンも全部DISC画像で済みますし、スタンドは一人一能力じゃないのかという ルールにも(あんまり)外れていません(ディアボロは何種類も同時に装備してますが、 あれはあくまで所持しているだけであって、2種類同時に使ってはいないのでOKなのです… というかそういうことにしといてください)。 さて、大前提が決まったのでさらにシステムを練り直す事になりました。 ただしここでさらに問題が発生したのです。 当時は従来の不思議のダンジョンシリーズのように、 「攻撃DISC」「防御DISC」「能力DISC」のようにはっきりと装備箇所が 分かれていました。となると、当然ですが防御DISCでは攻撃はできないわけです。 スタンドにはそれぞれ得意分野があります。例えばスタープラチナや シルバーチャリオッツはどう見ても攻撃系ですし、イエローテンパランスや クラフトワークは防御系です。ですが、どちらか片方だけしか出来ないという事は 決してなく、劇中でも普通に攻撃をしたりしています。また、特定のスタンドのファンが 「俺はこのスタンドが好きなのになんで防御DISCなんだ!殴れないじゃねえかチクショー! ナメてんのかこの俺をッ!」となる事も充分予想されました。 という訳で、「どこにでも装備OK」システムが作られました。 これは現在の仕様と同じで、どのDISCでも好きな箇所に装備できるというシステムです。 前述したようにスタンドには向き不向きがあるので、攻撃寄り・防御寄りの特性というのは どうしてもできてしまいます。それでも自分の好きなように装備できるという この自由さが思ったよりも面白かったので、このシステムが決定稿となりました。 トルネコやシレンと比べ 装備品の基本値に極端な差がないのは もちろんゲームバランスを調整した結果というのもありますが、 どのスタンドも使い方次第で使いモノになる!という意味もあります。 そういった理由で、初期バージョンでは現在よりさらに数値に差がありませんでした。 (スタプラが攻撃力5、クレDが4といった具合。攻撃力1のスタンドなんてザラ) ちなみに、この段階では攻撃 防御 能力の他に「アクセサリ」欄がありました。 この欄にはDISCではなく、「ときのがくぼう」や「パッショーネバッジ」、 「オレっちのコート」などが入ります。 これらは装備するだけで攻撃+1や防御+1といった、僅かばかりの効果を発揮する アイテムでしたが、DISCがどこにでも装備できるようになったので没になりました。 装備品はDISCだけに統一するためです。 オレっちのコートやがくぼうは形を変えて今現在も残っていますね。 さて、次に装備品の強化についてです。 初期バージョンでは装備品に「限界修正値」と「成長度」の項目が設定されていました。 前者はそのままの意味で、+15や+30といった修正値の限界が DISCによって決まっていたわけです。最近の不思議シリーズにも良く見られますね。 後者のほうはその限界修正値が伸びる割合を示したものです。 限界修正値は敵を○○体倒す度に上昇するのですが、この何体倒せば 修正値が上がるかが成長度です。 つまり、スタプラ(成長度50)とエコーズact3(成長度10)でしたら 敵を50体倒した時点で限界修正値は+1と+5の差がついてるわけですね。 これは弱いDISC強いDISCの差を減らす手段になりえたのですが、実際プレイしてみると 結局基本値が高い装備が強かったです。 また、しょちゅう「基本値が上昇した!」という表示が出るのも テンポが悪かったので、操作性がちょっとイマイチでした。 さらに、1stダンジョンのボスが落とす弓と矢は、この時点では 「成長限界値」と「成長度」を向上させるアイテムでした。 上記の仕様上 お手軽に装備を強化するには何度も1stに入るのが一番楽でした。 しかし、そういった「稼ぎ」で楽しむより 持ち込み無しダンジョンでスリルを味わって欲しいという気持ちが 開発初期からずっとあり、そういった意味合いもかねて これらのシステムはお蔵入りとなりました。 最後に修正値関連と合成についてです。 修正値はコミックスで強化していくという仕様、これは最初から決まっていました。 変更した点といえば、「ジョジョの奇妙な冒険」から 「ジョジョの奇妙な冒険○○巻」になった事です。 製作者で手分けして全ての表紙をドット絵にしたわけですが、 せっかくここまでこだわったのだから強化方法もこだわろう、 対応した巻じゃないと強化できないようにしよう、となりました。 これは結構賛否両論あったのですが、元々ターゲットが ジョジョ好きでかつ不思議のダンジョン経験者という 狭き門であったため、きっと分かってもらえると思って今の仕様になったわけです。 というか極論ですが、これ位わからないようなら このゲームしなくていいですよ!無駄ァ!という気持ちが少なからずあったりします。 合成関連はシレンやトルネコの印合成システムを参考に製作が進められました。その際、 「DISCなんだから印数ではなくトラック数がいいな」 「コンパクトDISC表示があったら面白いかも?」 とアイディアを付け足していきました。 最初のうちはスタンドを漢字一文字で表した、 いわゆるシレン64版のような印システムそのままでした。 しかし、スタプラ=『星』 キンクリ=『帝』等ならまだしも マンハッタントランスファー=『風』など、どうにも表現 しにくいスタンドも多く、結局ボツになってしまいました。 このシステムでも一応特殊合成は考えられていて、 例えば、虹のスタンドである「ヘビー・ウェザー」を作るには 赤=マジシャンズレッド 黄=イエローテンパランス緑=ハイエロファントグリーン… といった具合に、色関連のスタンドを順序よく合成するとか。 何ジョジョ、オレンジがない?逆に考えるんだ、 爆弾じかけのオレンジがあるじゃあないか。 既存のスタンドを漢字一文字で表す、という試みは結構面白かったのですけどね。 「重」とか「音」とか「車」とか「磁」とか… うーむしかし、「磁」はバステトとメタリカでかぶっちゃいますね。 |
![]() ▲没アイテムのストレングスは『力』 効果も力の指輪 ![]() ▲射撃と装備DISC。色もですが、小さなアイコンで差別化してますね ![]() ▲にゃんじゃあ〜このアイテムはァ〜!? ![]() ▲射撃DISCはあまり変わっていません 没になったのもこれくらい |